大学生ネットワーク
“大学生ならではの発想”でSDGsと向き合う「第13回環境マネジメント全国学生大会」
2019.09.25 (水)
9月10日、11日の二日間に渡り、千葉大学の西千葉キャンパスにおいて「第13回環境マネジメント全国学生大会」が開催されました。
2007年に初開催…2011年からは参加間口を拡大!
同大会は、環境マネジメントシステムの運用や学内外においてさまざまな環境活動に取り組む全国の大学生が集い、互いの活動報告や分科会での意見・情報交換を大学の垣根を越えて行うという取り組みになっています。
元々は千葉大学と千葉商科大学の環境ISO学生委員会が、2007年に共同で「全国環境ISO学生大会」を開催したことが始まりで、ISO14001を取得した大学で環境活動に携わる学生団体が全国から集まり、情報交換や交流を行っていました。2011年(第11回大会)からは「環境マネジメント全国学生大会」に名称を変更し、参加団体の間口を拡大。現在ではISO取得の有無に関わらず、学生団体が全国から集まっています。
北は岩手大学、南は琉球大学まで! 全国から11大学、14団体が参加!!
今回は全国から11大学14団体、108名の大学生が参加。1日目は各団体の活動紹介や、SDGsに関係した事柄をカードゲーム形式で学ぶアイスブレイクを兼ねたワークショップが行われました。
同大会初参加である岐阜大学環境サークル G-amet (ジャメット)・代表で応用生物科学部生産環境科学課程1年の女子学生は「まだ設立して1年目の団体なので、他の大学の活動の情報を収集して、私たちの活動の参考にしたいなと思い参加しました」と説明。
▲なかなか思い浮かばないようなオリジナル活動を紹介するなど、興味深い内容が多かった
▲SDGSカードゲームは金沢工業大学考案の「THE SDGs Action cardgame Xクロス」を使用
SDGsに関連した問題の解決策を考案し、プレゼンテーション!
2日目は分科会を行いました。今年の分科会では、「SDGs残り10年の今求められること~変えることのできる未来、私たち(大学生)はどう取り組むか〜」がテーマになっており、各大学・団体からランダムに選ばれたメンバーがグループを結成。それぞれのグループに1~7番のテーマが割り振られ、解決策を話し合いました。話し合い後、各グループが成果を発表し、さらに学生同士で成果物の評価もしました。
テーマの詳細については以下です。
1番:貧困国を援助する募金、大学生の私たちに身近なものにするには
2番:途上国での環境に関する教育とその仕組みづくり
3番:きれいな水を保つために私たちのできる活動は何か
4番:エコな新技術を普及させるには
5番:省エネを大学内で呼びかけるには
6番:仕事のやりがいを多くの人が感じるには
7番:話し合いで様々な人が主体的に意見を出し合うには
▲まずはアイデアを付箋で可視化。グループ内では様々な意見が飛び交った
分科会についての感想を学生に聞くと、三重大学環境ISO学生委員会委員長で、生物資源学部2年の女子学生さんは「団体としては何回か参加していますが、私自身は初参加でした。私達のグループでは、6番について考えました。SDGsでは8番の『働きがいも経済成長も』に当たるテーマですが、私たちのいつもの活動の中で、どうすれば解決できるかを考えている問題だったので、他の学生と一緒に考えられたのは良い経験だったと思いました」と笑顔でコメント。
今回が2回目の参加だという岩手大学環境マネジメント学生委員会副委員長で人文社会科学部2年生の男子学生さんは「各テーマが与えられて、色々なアイデアが出ました。各アイデアの中には自分たちの活動にも取り入れられそうな活動もありましたので、とても参考になりました」と手ごたえを語った。
▲短い時間ながら、企画立案〜企画書作成〜プレゼンまでを各グループは見事に遂行した
大学生同士の交流を深めながら切磋琢磨!! そして今後の成長へつなげる!
また大学の垣根を越えた活動ということで、各大学の情報交換の場としても同イベントは有意義なものだったようです。日本工業大学の情報工学科3年の男子学生さんは「普段はヒートアイランド現象などを研究しているのですが、その分野に関しても、私たちではなかなか出ない意見や話を他の大学の学生さんから聞けて大変貴重な時間でした」と充実した表情を浮かべた。
これから学校同士の交流をさらに深めたいという学生さんもおり、信州大学繊維デザイン科2年の女子学生さんは「学校ごとに違う考え方や方法があるということに気づくだけでは終わらず、これからも交流を深め、情報を精査しながら活動に励んでいきたいです」と展望を語った。
参加者学生たちは他大学の学生との交流を楽しみつつ、自分たちの活動のヒントを得ようとする真剣な表情が印象的だった。活動紹介や分科会では数多く質問も飛び交い、活発な意見交換になったことは間違いないでしょう。これからもさらに拡大していく同大会は来年、公立鳥取環境大学で開催される予定だ。
<参加大学・団体>参加学生数108名
岩手大学環境マネジメント学生委員会
大阪大学環境サークルGECS
岐阜大学環境サークル G-amet (ジャメット)
首都大学東京環境サークル nature(なちゅーる)
信州大学松本キャンパス環境学生委員会
信州大学繊維学部環境学生委員会
信州大学工学部環境学生委員会
学生団体「おりがみ」環境チーム
千葉大学環境ISO学生委員会
中部大学ESDエコマネーチーム
公立鳥取環境大学学生 EMS委員会
日本工業大学学生環境推進委員会
三重大学環境ISO学生委員会
琉球大学エコロジカル・キャンパス学生委員会
千葉大学環境ISO学生委員会
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