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日本学生esports協会 若い世代にSDGs認知拡大・社会貢献活動を推進「ゲームで世界を救う」 

2021.11.12 (金)

 ここ数年、据え置き機やスマートホン、PCなどの機器を使用したビデオゲーム対戦を、スポーツ競技として捉える「eスポーツ」という言葉が世界中で一般化しつつあります。eスポーツプレイヤーのプロ化も進み、賞金を獲得できる大会も主催されるようになっています。2022年9月に中国・杭州で開催される「第19回 アジア競技大会」では、eスポーツが初めて正式なメダル競技として実施されることが決定し、競技タイトルも発表。その流れの中で、将来的に「eスポーツ」がオリンピック正式種目になる可能性も浮上しており、大きな期待が寄せられています。

 今、大きな注目を浴びている業界の中で、25歳以下の若い世代を中心に組織されたeスポーツ支援団体「日本学生esports協会/Gameic」は、2021年9月14日にカーボン・オフセットを推進すると発表しました。豪田ヨシオ部は、その社会貢献活動に着目し、同協会の代表理事を務める前川友吾さんに、若い世代のeスポーツ団体が社会貢献活動に携わる理由を聞きました!
 

学生たちにSDGsや社会問題を考えるきっかけを提供


 
「日本学生esports協会/Gameic」は、日本のeスポーツシーンを若い世代を中心に盛り上げていこうと、国内で新たなエンターテイメントや雇用、機会の創出を目的として活動している団体です。代表理事の前川さんも24歳と若く、まさにその等身大の意見が発信できる立場。実はまだ関西学院大学に学籍を残しているそうで「経済学部の6年生、前川です」と笑顔で挨拶。

 主な活動としては、学生のeスポーツチームを協会独自の基準で公認・認証する制度を確立し、認証されたチームや団体への支援、大会開催も実施しています。公認団体の中でも特に活動実績のある団体にA・B・Cのランクを付与する仕組みを構築していますが、その評価項目には、eスポーツチームとしての実績の他に、ボランティア活動やSDGsに関する活動など、社会貢献活動も含まれています。現在、認証団体は約500団体、会員数は約2万人を誇り、全国の団体に対して支援活動を行っています。

 多くのスポーツと同じく、eスポーツでも社会貢献活動への参画が増え始め、地域活性化やチャリティを目的とした大会や企画が実施されています。そもそもeスポーツは、年齢や性別・国籍・障がいなどの壁を超え、参加しやすい競技ということで、『ダイバーシティ時代の新スポーツ』であるという捉え方もされています。同協会でも、これまでにチャリティー大会を主催し、あしなが育英会への寄附や、東大阪市と連携してひきこもり当事者に対して支援しています。
 

▲左が前川さん。
 
「eスポーツ市場において、環境問題に関する取り組みは世界的に見てもほぼ前例がなく、今回のカーボン・オフセットを活用したeスポーツ大会の運営は、日本初となる試みです。『なぜeスポーツでカーボン・オフセットやるの?』と聞かれますが、これは、全ての業界団体がやるべきことであると思っています。例えばSDGsという言葉は企業には広がっていますが、特に我々が関わっている学生には、まだまだ認知度や理解度は低いです。世界の企業で、CO2排出抑制が考えられている今、eスポーツ界でも環境問題への関心を高めていきたいと考えています」

 同協会では、カーボン・オフセット制度名刺の利用、そして2021年8月28日、29日の2日間に渡って開催された「IdentityV Open Tournament powered by Red Magic」では、使用する電力により発生する二酸化炭素排出をカーボンクレジットにおいてオフセットし、ecoなeスポーツ大会を運営。
 

▲実際に使用している名刺サンプル
 
 その際に、大会スタッフへ徒歩・eco car にて移動するよう呼びかけると共に、クールビズの徹底により冷房の使用を控えるなど、二酸化炭素排出量の削減のために多面的な取り組みを実施しています。

 なぜ、若者にカーボン・オフセットを訴えるのか!? それは、“未来の子供たちに、よりよい地球を引き継いでいこう”という願いがあるそうです。

「一般的な学生だとあまり環境問題や老後の話に感心がないことが多いと思います。しかし、温室効果ガスの問題は、学生時代の今から考えた方が良いと感じています。年齢を重ねてから問題に感じても手遅れになるかもしれない。考えるきっかけを提供するだけでもやるべきだと感じています。多くの人の目に触れる機会の多い業界として、これは大きな役割だと思います」

 カーボン・オフセット活動の他に最近では、飲料水支援を目的としたプロジェクト「和歌⼭市飲料⽔⽀援プロジェクト」を実施。10月3日に発生した水道橋破損による和歌山市の断水が発生した際に、数時間以内に協会で対策チームを立ち上げ、オンラインショップ「elu」にてデジタルデータを販売。売上の全額を支援金へあてる方式を取り、9日に600リットル(500mlペットボトル×1,200本)の飲料水支援を行いました。

 前川さんは最後に目を輝かせながら誓います。

「将来的にはゲーマーが中心となり、“世界を救う”ことを目指していきたいと思います。社会においてゲームをどう活かすのか、方法を探っていきながら、社会貢献を推進していきます。それは、プレイヤーの地位向上にも繋がると信じています」

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