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丸井グループが考えるSDGsの根幹は「インクルージョン」! すべての人が「しあわせ」を感じられる共創社会へ!!

2020.03.09 (月)

 
 昨年11月、小売事業などを展開する、株式会社丸井グループが「第20回グリーン購入大賞」の「再エネ普及特別部門」優秀賞を受賞しました。この賞の受賞経緯ともに、同社が考えるSDGsについて、丸井グループ サステナビリティ部サステナビリティ担当課長・村上奈歩さんと同課チーフリーダー・永井英男さんに聞きました。
 

2030年にはグループ全体で消費するすべての電力を再生可能エネルギーに!

 
 2016年11月に丸井グループでは、全体で取り組むべきテーマを4つ選定し、それぞれにSDGsの目標を設定しました。
 
●「お客様のダイバーシティ&インクルージョン」

 
●「ワーキング・インクルージョン」

 
●「エコロジカル・インクルージョン」

 
●「共創経営のガバナンス」

 
 この中で、今回受賞した『再エネ普及特別部門』には「エコロジカル・インクルージョン」が大きく関係しています。具体的にどのような取り組みかというと、グリーン・ビジネスを実現するため、将来的にすべての電力を再生可能エネルギーで調達しようというものです。グループ全体として最もCO2を排出をしている項目は電力使用で、全体の8割にも及びます。
 
「我々は大きなショッピングモールを所有しているわけではありませんし、弊社だけでできることはそれほど大きくありません。だからこそ協力企業から力を借り、できるだけ早期に電力を調達しようと目指しています」(村上さん)
 

▲終始笑顔のたえない雰囲気でインタビューが行われました(左:村上さん、右:永井さん)
 
 再生可能エネルギーに関しては、2025年に全体の75%、2030年には100%達成を目指しています。自社だけで解決しようとするのではなく、他社に協力を仰ぐ姿勢は、同社が掲げている4つのテーマの一つである「共創経営のガバナンス」とも重なります。

「一つの企業で成し遂げられないものも、他の企業やNPO、学校などと協力すれば実現に近づきます。重なりを広げて、ともに価値をつくる利益の調和。“競争”ではなく“共創”を考えていくことが、将来的には環境に対する向き合い方の主流になると思います」(村上さん)

 同社がクリーンエネルギーやCO2の排出などに強く注目するようになったのは、青井浩代表取締役社長の実体験が大きなきっかけになっています。

「自身の息子さんの授業参観で『50年後の地球で自分たちはどうしていると思う?』というテーマで発表があったそうです。そこで、『地球がなくなって、僕たちはいないと思います』というネガティブな意見が出たことで、青井は、大人である我々が、将来のために問題に取り組んでいかなければならないと堅く決意したそうです」(永井さん)

 特にクリーンエネルギーの分野に関して、同社は積極的です。他社が将来的な温室効果ガス由来の気温上昇を2度に抑えようと動く中、一歩先に立ち、1.5度に抑えることを目標に掲げ、2018年10月には、国内の小売業界として初となる「グリーンボンド」を発行しました。これは、再生可能エネルギー、省エネ構築物の建設・改修、環境汚染の防止・管理など環境改善効果がある事業に関する資金を調達するために発行する債券です。
 

 

誰も置き去りにしない社会の実現のためには肩書は関係ない!

 
 丸井グループはSDGsに関して、特化してなにかを中心的にやるというよりは、ありとあらゆるものに可能性を見出し“誰も置き去りにしない社会作り”を目指しています。

「将来世代の方々が、幸せで豊かな社会を感じられるような地球を作るためには、垣根を越えて、さまざまな立場や年齢の人々が、SDGsなどに関心を持って携わる、インクルーシブな世の中を作ることが必要です。自分たちがよければいいという考えは、結果的には社会的責任を放棄することになると思います」(村上さん)
 

 
 この考えは小売業界と親和性が高いと、村上さんは考えます。なぜならば、年齢・性別・身体的特徴などの違いを問わず、すべての人に喜んでもらえるような活動が求められているからです。これが「お客さまのダイバーシティ&インクルージョン」という考え方です。

 そして、そのような社会の実現に向けて、同社では社内での情報共有のための会議を、月に1回の間隔で実施しています。この会議の特徴的な部分が、公募で手を挙げた参加希望者を選抜する際に、部署や役職、名前が伏せられているという点です。

「名前などがあると、どうしても先入観で判断してしまいがちになります。ご自身の『参加したい』という想いを大切にしています」(村上さん)

 また、同社の掲げる4つのテーマの中の一つである、「ワーキング・インクルージョン」を浸透させる生きた会議となっています。

「以前は有識者を招いて話を聞くという形でしたが、今はそこで終わりではなく、識者の話を受け、参加者でディスカッションをするまでが、会議になっています。自らの考えに落とし込むことが重要だからです」(永井さん)

 最後に、お二人の「これからの未来を担う大学生には、特に共創という考え方を大事にしてほしい」という思いを伺いました。

「理念を共有できる、さまざまな方々と一緒に共創することで、社会課題を解決していきたいと思います」(永井さん)

「インクルージョン」という土台の上で様々な活動を実施し、SDGs達成に向けてチャレンジしている丸井グループ。すべての人が「しあわせ」を感じられる社会の実現へ向けて、これからも進化していく。

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