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Web×施設のハイブリッド空間「むさし野文学館」がオープン! 武蔵野大学文学部長の土屋忍教授「文学に感謝しなければならない」
2020.06.19 (金)

2020年6月12日に武蔵野に縁のある小説や詩歌、マンガや映画、自筆原稿や講演録などを収蔵するとともに、日本文学界に多大な足跡を残した文芸評論家 秋山駿らの蔵書、文献、資料を集めたWeb×施設のハイブリッド空間「むさし野文学館」がオープンした!
武蔵野大学内にある物理的施設としての文学館を中核とし、インターネット上に展開する公式ホームページおよびYouTubeチャネルをシームレスにつなぎ、ジャンルにとらわれない新たな文学表現を追求する、従来の文学館の枠を超えたプロジェクトとなっている。
そこで豪田ヨシオ部は、同プロジェクトの主宰者で武蔵野大学文学部長兼文学館長の土屋忍教授に話を聞きました!
2007年からスタートし、2020年で14年目を迎える同プロジェクト。どのような進化を遂げているのでしょうか。
「当初は『文学館準備室』という名前だけで、場所なし予算なし人もおらず。倉庫で泣きました(笑)。ゼミ生の協力を得て、秋山駿さんからご寄贈いただいた資料を、時間を見つけて整理して目録を作るという作業からスタートしました。展示と図録という通常の文学館のスタイルを何度か踏襲しました。その後、2014年に撮影を開始し2016年に公開した映画『ウエスト・トウキョウ・ストーリー』からは、映画や動画のコンテンツも増えました。資料収集、資料整理といった地道な活動は一貫して継続しています」
そして、同プロジェクトの注目すべきポイントの1つは、「紙とWEBとの融合」。一見すると相反する媒体(ツール)のように思えるが…。
「私たちにとって『紙』の文化というのは何ものにも代えがたい大切な宝物です。コロナ禍におけるオンライン授業でも、受講生にとって比較的安価で入手が容易な電子書籍やweb上で配布されているテキストを紹介したのですが、『私たちは書籍を手に取りたいのです。購入できるものなら頑張って購入するので遠慮なく現物を指定してください』と言われました。読むという行為には質感を伴う必要があります。頁を捲り栞を挟み行間に立ちのぼる匂いを嗅いでこそ味わえることもあります。他方で、『WEB』の文化には底知れぬ将来性があります。確かに『WEB』の文化は、不正確で不安定で無責任です。しかし、紀元前から『紙』の文化において育まれてきた人間の想像力、読解力、創造力が、『WEB』の文化の危うさを補っていけば面白い相乗効果が生まれるのではないかと考えています」
もう1つのポイントは、作家や研究者、映画監督やカメラマン、俳優、エンジニア、建築家、編集者やデザイナーらプロのクリエイターと学生とがチームを組み、企画立案から調査・フィールドワーク・実制作・編集・公開に至るまでのプロセスでコラボレーションを行っていることである。
学生たちにとっては、一流のクリエイターと制作できる貴重な機会となる。土屋教授は学生たちに、ある想いを伝えます。
「学生には、失敗してほしいと考えています。人は事後的に成功を語り実績を公開しますが、全てのプロジェクトは挫折から始まります。褒められることと認められることとは違います。うまくいかないことがあっても、粘り強く共同で一つの方向を向いて歩き続けることにより、夢見ていたことや何気ない思いつきが形になり継承されていくことの喜びを味わって欲しいと思います」
最後に、文学と触れ合うことについて、聞いてみました。
「まずは、読まないといけない。ただ読むだけは足りない。読んで読んで読んで、触れて捲って嗅いで、読んで読んで読んで、我を忘れなければならない。我を忘れたら、忘れられた我を省みなければならない。そして、我を忘れさせてくれた文学に感謝しなければならない。感謝をしたら、我を忘れる作品をみずからつくり、友人たちの我を忘れさせて欲しい。結果として文学は、世界中のマイノリティとマイノリティとを繋いで見えない共同体を形成する器になると信じています」
世界中をつなぐことのできる「文学」。そんな魅力的な作品の数々を「むさし野文学館」は今後、公開していく予定。ハイブリッドな空間をぜひとも堪能してみてはいかかがでしょうか。
「むさし野文学館」公式サイト
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