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「資生堂 ライフクオリティー ビューティーセンター」メイクアップでがん患者の“外見と心”の両面をサポート

2019.09.06 (金)

 
 化粧品シェアで国内1位の化粧品製造・販売メーカーである資生堂は、創業以来、美容に関する課題を徹底的に追求してきました。それはただ化粧品の力で人を美しく見せるという、単純な“美”の観点にとどまりません。

 実は、あざや白斑、またはやけどあとといった肌や外見上の変化により、素顔を見せたくないと悩む方々たちのカバーメイクアップにも尽力してきた歴史があります。その取り組みの一環として現在力を入れているのが、がん患者のためのカバーメイクアップ。どのような活動を行っているのかを肌に深い悩みをお持ちの方へメイクアップ方法をアドバイスする専門の施設「資生堂ライフクオリティービューティーセンター」の担当者・苅部裕己さんに聞きました。

 まず、現在の日本のがんについて、確認しましょう。

 国立がん研究センターの調査によると、日本のがん罹患(りかん)率は、男女ともに50歳代ぐらいから増加、がんの死亡率については、男女ともに60歳代から増加し、高齢になるほど高いと分析されています。また、日本人の2人に1人が、生きている間に一度はかかるといわれています。しかし、その中でがんが直接の原因で亡くなる人は、男性25%(4人に1人)、女性15%(7人に1人)でしかありません。医学の進歩により、がん患者の生存率はかなり上がってきています。

 その理由のひとつに抗がん剤治療があるのですが、副作用との闘いも逃れられません。若ければ若いほどその闘病生活は長期になることもあるようです。センター調査の数字から考察するに、がんは中年から高齢にかけて患う可能性の高い病気に思うかもしれませんが、若い方々もがんを患う可能性はあります。まだ、がんと向き合うのは先の未来と考えている若い人こそ、理解を深めた方がよい病気かもしれません。

 

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