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人口減少傾向の千葉県佐倉市 企業との協働で市の活性化を目指す「たくさんの笑顔が輝くまちを創っていきたい」

2020.06.26 (金)

 
 2020年6月9日、千葉県佐倉市の地域再生計画「佐倉市まち・ひと・しごと創生推進計画」が、国から認定された。この認定により、佐倉市は地方応援税制(企業版ふるさと納税)の認定自治体となり、佐倉市外に本社が所在する企業が佐倉市に寄附を行った場合、その企業は税制上の優遇措置を受けられることになった。

 今回の認定は、新型コロナウイルス感染症対応事業を含む地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)に係る地域再生計画について、国が臨時に申請を受け付け、審査期間を短縮して実施。全国で、佐倉市含め3自治体が新規認定を受けたという。

 認定を受けて佐倉市は今後の目標について主に3つを掲げた。

●企業からの寄附を新型コロナウイルス対応事業等に充当することにより、当該事業の量的・質的拡充を図ります
●企業とのパートナーシップの構築を図ります
●佐倉市と企業との直接的あるいは間接的な協働による地域課題解決型事業のモデル化を図ります

 そこで、豪田ヨシオ部は佐倉市のご担当者さんに話を聞きました!

 地域再生計画「佐倉市まち・ひと・しごと創生推進計画」を推進している佐倉市だが、市においては現状どのような課題を抱えているのだろうか。

「佐倉市の人口は、2011年をピークに減少傾向となっています。また、2019年の年少人口比率は11.4%、老年人口比率は31.1%と少子高齢化も進行しています。人口減少や少子高齢化がこのまま進むと、生産年齢人口の減少による市税収入の減少や地域コミュニティの衰退といった課題が生じる恐れがあります。そこで、このような課題を克服するために実施する市の取組をまとめたものが佐倉市の地域再生計画『佐倉市まち・ひと・しごと創生推進計画』です」

 佐倉市の人口がピークだった2011年(平成23年3月31日)は176,169人、2020年(令和2年3月31日)は174,695人となっている(佐倉市公式ウェブサイトより)。※年少人口=0から14歳の人口
 ※老年人口=65歳以上の人口
 ※生産年齢人口=15から64歳の人口

 今回、国から認定された佐倉市だが、これからどのように変化をしていくのだろうか。

「佐倉市の財源や人的資源、物的資源には限りがあります。また、市が行う施策や事業は、『共感』や『協働』がなくては成り立ちません。佐倉市の取組に共感していただいた企業様、佐倉市と協働して地域社会に貢献したいという企業様。このような、佐倉市に対して前向きな気持ちをお持ちの企業様からの意見や技術を取り入れながら、佐倉市域の活性化を進めていきたいと考えています」

 最後に、目標として掲げている「企業とのパートナーシップ構築」の可能性については、「例えば、今年3月、官民連携事業の1つとして、佐倉市を舞台にしたスマホRPG『天倫の桜』がリリースされました。このゲームは、単にダウンロードして遊ぶだけでなく、実際に佐倉を歩くことで、より楽しめる仕組みを盛り込んでいます。今後も、企業版ふるさと納税制度などを活用して、様々な分野の企業様とパートナーシップを構築しながら、魅力ある事業を展開し、『たくさんの笑顔が輝くまち』を創っていきたいと思います」と展望を語った。

 佐倉市としては企業に対して「地域貢献・社会貢献のPR」「SDGsの達成」などの観点から当制度の活用を呼びかけている。

千葉県佐倉市公式ウェブサイト

http://www.city.sakura.lg.jp

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