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先進的な社会貢献活動に取り組む企業を学生が訪問 Vol.4 エステー株式会社

2016.09.09 (金)

北海道から九州まで全国でオーディション。
子ども達が成長する姿も楽しみ。

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2016年札幌公演より。

 

 今年も8月14日(日)~25日(木)に全国で8都市11公演がおこなわれた“2万人の鼓動 TOURSミュージカル「赤毛のアン」”。公演に関わるスタッフ、キャスト、観客、オーディション参加者など総勢2万人の全ての人が「TOURS」の一員として、同じ熱い想い、舞台の楽しさを共有できたらという願いが「2万人の鼓動」という言葉にこめられているそうです。
 「TOURS ミュージカル」には、次の3つの理念があります。
① 一人でも多くの方に気軽にミュージカルを見て、ミュージカルの良さを知っていただくために、
 日本全国で公演を実施すること。
② 全公演全席無料でご招待すること。
③ 夢を持ち頑張っている子ども達を応援するため、全国でオーディションを実施すること。

 

 オーディションは東京や大阪などでおこなわれることが多く、地方にお住まいのみなさんがオーディションを受けに行くのは容易なことではありませんよね。ましてや劇団などに入っていない子ども達のハードルはさらに高くなります。「そこで、気軽に地元で、ミュージカルのプロと一緒に歌やダンスができる機会を提供できたらという想いから、オーディションは北海道、東北、関東、東海、近畿、中国・四国、九州の各ブロックでおこなっています」と、平井さんは全国開催の意味を教えてくれました。

%e5%b9%b3%e4%ba%95_e_052 オーディションに参加するのは、ダンスを習っていたり劇団や事務所に所属している子どもから、ダンスや歌の初心者の子どもまで様々。経験者が有利になるのではと思い、審査員も務めていらっしゃる平井さんに伺うと、「初心者であっても、将来ミュージカル俳優になりたい、ミュージカルが大好きという強い想いのあるお子さんには非常に魅力を感じます」と話してくださいました。子ども達一人一人の情熱が審査員の心を掴んでいるようです。

 

 平井さんは「TOURS ミュージカル」の担当をされて2年目。去年、今年とオーディションに参加し、印象に残った出来事があったそうです。「去年、ミニー・メイ役を演じ、今年も九州公演に出演したお子さんが、オーディションのダンス練習時間に、周囲の子ども達にダンスを教えてあげていたんです。その姿を見て『お姉さんになったなあ』と成長を感じました」と笑顔で話す平井さん。

 オーディションに合格した子ども達は合宿に参加し、ダンスや歌の練習をします。合宿にも立ち会われた平井さんは、ダンスを習っている子や去年も参加した子が、初参加の子に教えてあげる様子や、就寝時間ギリギリまで自主練習する子ども達の姿をたくさん見てきました。そして、ミュージカル本番を終えたあとは「やり遂げた!」という達成感に満ちた、晴れ晴れとした子ども達の表情に毎回心を動かされると言います。
 2年前まで営業部に所属していた平井さん。「TOURS ミュージカル」に携わる中で、子ども達のがんばりや成長を目のあたりにできることが、大きなやりがいの一つになっているそうです。

 

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オーディションの様子。

 

 メインキャストはプロの俳優さんを起用。各地方のオーディションに合格した子ども達はプロの演技に間近で触れることができます。特にアン役の上白石萌歌さんと、親友ダイアナ役のさくらまやさんは、子ども達と年齢が近いこともあり、憧れの存在。そんな2人と合宿で一緒に練習でき、同じ舞台に立てるなんて、夢のような世界です。
 全国7ブロックの8都市でおこなわれるTOURSミュージカル。ブロック毎にオーディションが開かれ、合格者がそのブロックの公演に出演します。各ブロックで出演者の一部が異なりますので、制作サイドにとっては大変なことだと思います。でも、どれだけ大変でも、全国でオーディションと公演をおこない、全公演全席無料招待で、19年も継続する活動を続けているのは、より多くの人たちにミュージカルを、「赤毛のアン」の前向きなメッセージを届けたいという想いに違いありません。そして、夢の舞台に参加するチャンスをできるだけ多くの子ども達に提供し、夢を応援したいというエステーの皆さんの強い願いが伝わってきました。

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