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関西学院大の学生ら 「SDGsダイアリー」を制作 Z世代へ「SDGsをもっと身近な存在にしたい」

2021.06.15 (火)

「SDGsとは、環境問題、ジェンダーや教育の格差、貧困問題の解決などを目指す国際的な目標…」ということは、今の大学生なら知っていることでしょう。最近では、新聞やテレビ番組でもSDGs関連のニュースやコンテンツを取り上げていますが、まだまだ一般的に浸透しているとは言えません。
 

大阪西成区出身だからこそSDGsの理念が響いた

 
 その背景を受けて、SDGsが目標としているテーマを多くの人に身近な事柄として考えてもらおうと、関西学院大学の「SDGsプロジェクト実践(グローバルイシューB)」を学習する学生たちが中心となり、SDGs17の項目が月ごとに記載されているカレンダー「SDGsダイアリー」を制作しました。
 

 
 関西学院大学人間福祉学部3年の原田瑞穂さんと中学時代に同じ学習塾だった甲南大学の学生(先輩)が中心となり、2019年12月に正式にプロジェクトが発足。2020年9月から制作を開始しました。そして、2021年3月にはクラウドファウンディングを募り、わずか1日目標額を達成し、2021年4月12日に発売しました。
 

 
「メンバーの募集に関して、関西学院大学の定藤(繁樹)教授に相談したところ、定藤教授の授業内でプレゼンをしても良いと許可を頂けたので、そこでプロジェクトを説明しました。プレゼンも上手く行ったので、興味関心を持った学生たちが集まってくれました」

 大阪府西成区出身である原田さん。ご存知の方もいるかと思いますが、同区はいわゆる「日雇い労働者」と呼ばれる人々が集う、あいりん地区があるエリアでもあります。そういった人たちを小さい頃から間近で見ることもあった原田さんにとって、「誰も置き去りにしない」というSDGsの理念は共感するものがありました。

「西成区以外の人たちは、『貧困の人が多い』や『治安が悪い』などのイメージを持っているかと思います。住んでいる人間としては、そこまで酷いイメージはないのですが、家がない人がいるのは事実で、『そういう地域に住んでいるんだな』と私自身思った時に、『誰も置き去りにしない』というキャッチコピーに共感するものがあり、そういった社会にするには自分でなにが出来るのだろうかと日々感じていて、SDGsに興味を持ちました」

 また、原田さんは環境先進国と評価されているスウェーデンに留学し、その取り組みを実際に見学して学んだ経験があり、特にSDGs13番「気候変動に具体的な対策を」に興味を持っています。
 

クラファンで予想を超える支援…その秘訣とは!?

 
「SDGsダイアリー」制作の際に行ったクラウドファウンディングでは、目標金額の30万円をわずか1日に達成し、最終的には170万円を集めますが、多くの資金が集まった原動力となったのが、クラウドファウンディング期間中である20日間に渡り実施したオンラインイベントです。

「学業やアルバイト、なによりもコロナ禍ということで、20日間イベントを開催するというのは、もちろん大変だったのですが、イベントを開催したことで応援メッセージなど頂いたので、様々な方が応援してくれているんだなということが実感できました」

 クラウドファウンディングには学生用プランと社会人用のプランを用意しましたが、学生用プランが60人、社会人用プランが180人と、社会人の人からの支援の人が多かったとのこと。支援してくれた人たちも、北は北海道から南は沖縄まで全国津々浦々。自身たちが主に活動している関西圏以外でも注目してもらえたことに非常に喜びを感じたそうです。
 

目標は北欧諸国! 環境教育が日常にある社会

 
「SDGsダイアリー」の制作理由は、「SDGsが目標としているテーマを多くの人に身近な事柄として考えてもらおう」という考えでしたが、いわゆるZ世代と呼ばれる、デジタルネイティブ、SNSネイティブ世代にとって、SDGsというワードは浸透しているのでしょうか!? 

 原田さんは言葉として知っていてもどういう活動をしていけばいいか分からない人が多いと感覚的に認識しており、そのような若い人たちにSDGsダイアリーを通して、どう活動していけばよいかを伝えていきたいという熱い想いを持っています。

「小中高生にはSDGsや気候変動に興味を持つ子もかなりいますが、何をどうして良いか分からないという学生が多いです。そのために、東京の高校生と40人を対象にSDGsダイアリーを説明するというイベントを開きました。コロナの状況下で、対面でのイベントは現状では開けませんが、Z世代の人たちにとって身近な問題ですので、もっと小中高生向けの活動もしていきたいです」
 

▲高校生とのイベントは大成功だった
 
 現在、同企画に関わっている学生は5人。原田さんを含めたチームのメンバーは、自身らが卒業しても継続的な活動になって欲しいと願っているそうです。最終的な目標は北欧諸国のように、環境教育が当たり前になり、特に意識することもない日本社会にすることです。

「やはりSDGsを達成するには、継続的に活動しなければいけないと思います。私の場合はまだ数年大学に在籍できますが、残りの学生生活の中でどう継続的な活動にしていくか考えていきます」

 原田さんたちのようなアクティブな学生がいれば、SDGsはさらに広く伝わっていくでしょう! これからの活動に期待です!

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