兵庫県神河町 歴史的景観を活用したインバウンドプロモーションを考える「第3回 HYOCON」開催!
SDGsフォーカス 兵庫県は、少子高齢化や過疎化が進む県内の多自然地域の住民が、地域課題解決のため、高い専門性を持つ大学や企業と連携して行 … 続きを読む“野鳥のコーラス”激減、日本の野鳥生態系が危機的状況!? 専門家が警鐘
2017.11.08 (水)
生態系が崩れている象徴は「カラス」
まず、池谷氏は「なぜ、カラスが増えたか、わかりますか?」と問いかける。
カラスは有害鳥獣に指定されている。数年前から都市部を中心に、人を襲う、ゴミを食い散らかす、鳴き声による騒音などの「カラス被害」の報告が数多くされている。自治体ではカラス対策として、殺虫剤、黄色いゴミ袋(カラスが苦手の色)、カラス捕獲BOXなどあらゆる手を打っているが、カラスも利口なため、なかなか一筋縄ではいかないのが現状。箱罠による捕獲で、カラスを捕まえて殺処分しているところもある。
池谷氏によると、第四次消費者であるタカやフクロウが生息する森を破壊したため、タカやフクロウがいなくなってしまい、第三次消費者であるカラスが生態系で頂点に君臨してしまったという。
「解決策は、タカやフクロウのいる森を再生すること。そうすれば、カラスの数は減り、適切な生態系のバランスに戻る。都市計画の誤りによってカラスが増えた。自然と共存できる環境や街づくりをすることが大事」
出典:国土交通省関東地方整備局ホームページ
まず、核となる自然生態系を構築した環境を何箇所か作り、それを結んでいく。これを「エコロジカルネットワーク」と呼ぶ。
池谷氏は「カラスが『あなたたちの街づくりが間違っていますよ』と警鐘を鳴らしているんです。カラスがせっかく赤信号で知らせてくれているのに、人間側が無視している。タカやフクロウが生息する自然を再生し、エコロジカルネットワークを構築すれば、自然と共存する街ができる。そうすれば自ずとカラスを殺す必要はなくなる」と説明した。
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