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大学生262名の防災意識を調査 「災害時に自分の身を守る自信アリ」19.8% 

早稲田大学4年生 ぺき

2018.09.07 (金)

 続いての質問は“災害用伝言ダイヤル”の認知度について。「災害用伝言ダイヤル」とは日本で大規模災害が発生した際に、電話を用いて音声による伝言板の役割を果たすシステム。NTT東日本とNTT西日本が運営しており、災害時に被災地への通信が増加し、つながりにくい状況になった場合に提供が開始されるサービスです。

 2011年3月の東日本大震災発生直後も、携帯電話事業者によっては平常時の50~60倍以上の通話が一時的に集中するなど、災害時は長時間にわたり電話がつながりにくい状態となり、家族への安否確認が思うように出来ない状況に陥ることも。そんな緊急事態の際に大切な人と連絡を取る手段として便利な災害用伝言ダイヤルですが、実際に使用したことが「ある」と回答したのは回答者全体のたった1.9%(5人)。「名前だけ聞いたことはあるが、どういうサービスか知らない」「名前もサービス内容も知らない」のいずれかを回答した学生は全体の半数弱に昇りました。

 
 そしてさらに低い数値を叩き出したのは、住んでいる地域の災害危険区域の認知度。なんと回答者の8割弱が、自分が住んでいる地域の災害危険区域を「知らない」という結果に! 地域住民にハザードマップや防災マップを配布し、防災の重要性を呼びかけたとしても、一部の住民にだけしか理解されないのが現実。行政が地域危険度を住民に周知徹底することや、住民が主体的に情報を取りに行くことがいかに難しいかをこのアンケート結果が物語っています。

●「知らない」77.5%(203人)、「知っている」(59人)
 
 そして「あなたにとって最も備えが必要だと思う災害はどれですか?」という質問に対しては地震77.9%(204人)が最も多く、次いで津波8.8%(23人)、台風・大雨3.8%(10人)、火災3.8%(10人)となりました。

 
 1923年9月1日に関東大震災が発生してから今年で95年。その間、日本では数多くの大規模な自然災害が発生し、その度に多くの方々が被災されてきました。
 
 そしてこの夏、日本は猛烈な暴風雨をもたらした台風21号をはじめ、度重なるゲリラ豪雨など、これまでにない異常気象に見舞われました。又、豪雨や台風によって河川の氾濫や高潮の発生が重なった場合、海抜ゼロメートル地帯にあたる墨田、江東、足立、葛飾、江戸川の九割以上が浸水し、一部地域では水が引くまでに2週間以上の時間を要することも発表されました。
 
 日常の中で1日も欠かさず自然災害や防災について考え、常に気を張って生活することは現実的に難しいかもしれません。だからこそ、「防災月間」に改めて意識を高め、今までの自分の行動や防災に対する考えを一度、見直すことが大切なのではないでしょうか。

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