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3Dプリンタでフェイスシールドを制作 ろう学校などに寄贈 慶應義塾大学の田中教授が期待「次世代のものづくりの可能性が見えてくるのでは」
2020.06.17 (水)

「世界を変える力、未来を育てる力(A Force for Good, A Force for Growth)」のテーマのもと、様々な領域で取り組みを進めているP&G株式会社は、製品の使用済プラスチック容器から再生したリサイクルプラスチック(PP)を一部原料として使用し、協力会社(4社)とともに3Dプリンタで制作するフェイスシールドを支援学校やろう学校に寄贈した。
『コロナ禍』の中、口元を覆うマスクによってコミュニケーションが困難となる聴覚障がいのある幼児・児童・生徒が学ぶ全国のろう学校などでは現在、フェイスシールドを必要としているが、その中である課題が浮上していたという。
今回のプロジェクトは慶應義塾大学との共同プロジェクトでもあり、同プロジェクトに携わった3Dデジタル設計や3Dプリンタによるデジタル生産などを専門とする慶應義塾大学田中浩也教授にその背景や課題などを聞いた。
「4月初旬に『フェイスシールド』が医療現場で不足していることが分かってから、3Dプリンタは大活躍してきました。企業、個人、NPO、あるいは市民工房で、3Dプリンタをつかってフェイスシールドをつくり、現場に届ける活動が全国的に勃興したのです。たくさんの医療現場と結びつき、多くの貢献ができてきたと思います。そうして2カ月が過ぎたころ、実は医療現場以外でも、必要としているフェイスシールドが手に入らなくて困っている現場があることが分かってきました」と前置きし、「そのひとつが、ろう学校です。ろう学校ではマスクで顔を隠すことができないためフェイスシールドがどうしても必要です。そうした事態を受けて、今回、子供たちに合わせた2サイズのフェイスシールドを、3Dプリンタでつくって届けようというプロジェクトが立ち上がりました」と説明。
京都府立向日が丘支援学校の平岡校長は「市販のフェイスシールドでは子供たちには大きすぎ、現状は先生たちが自作などを試みています。3Dプリンタで作ればサイズ展開も可能とのこと、涙が出るほどうれしいです」と喜びを語り、京都府立聾学校の芦田校長は「新しい生活習慣下において、ろう学校ではフェイスシールドは必需品となりました。リサイクル・環境教育と合わせて子供たちの新しい学校生活に活用させていただきます」と感謝した。
寄贈されたフェイスシールドはリサイクルPP素材等を使用しているため、高温・アルコール消毒ができ、適切に手入れをすることで長期間使用することが可能だという。
田中教授は「材料に使ったのは、P&G社の洗剤のボトルをリサイクルしたものです。プラスチックをごみにせず、いま必要とするものに作り替え、3Dプリンタで現場にフィットするものづくりを行う。環境にも優しく、人にも優しい、次世代のものづくりの可能性がここから見えてくるのではないでしょうか」と期待を寄せた。
今後は、現場のニーズと受け入れ態勢を確認し、全国聾学校長会と連携して、約1万個の寄贈を進める予定。
「田中浩也研究室」公式サイト
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