“映えない旅”が心に残る理由。富山・射水の海辺で出会った、暮らしの温度。
SDGsフォーカス 海と川が交わるまち・内川で感じた「本当の旅」 「映えない旅って、逆に心に残るかも」。 そんな気づきをくれたのが、富山県射 … 続きを読む「2020年東京オリパラ」を契機に日本の有機農業が変革する!?
2017.08.29 (火)

8月24日(木)〜26日(土)の3日間、パシフィコ横浜の展示ホールでオーガニック・ナチュラル製品が一堂に集まる専門展示会「国際オーガニックEXPO2017」が開催された。
昨今、「安心・安全」や「健康に良い」、「環境にやさしい」などオーガニック製品への関心が高まっており、百貨店や専門店、インターネットでのオーガニック製品の取り扱いも増加。日本国内でもSDGs(持続可能な開発目標)が注視されているだけに、オーガニック市場の拡大がますます見込まれている。
展示会には、オーガニック野菜、水産品、畜産品、テキスタイル製品、化粧品、自然食品、書籍などを取り扱う多種多様な企業や団体が参加し、識者によるセミナーも行われた。
農林水産省生産局農業環境対策課課長の及川仁氏は、有機農業の推進について講演を行い、その中で「2020年オリパラ東京大会における持続可能性に配慮した農産物の調達基準」について説明した。
まず有機農業の現状としては、日本国内の生産面積は緩やかに増加しているものの、耕地面積は0.6%と少ないということ。また、有機農業者の特徴として、平均年齢は農業全体に比べ7歳ほど若く、約半数が60歳未満。新規就農希望者の3割が有機農業での就農を希望している。有機農業者の年齢が若い理由の1つは、一般的な農業より手間がかかるかため、高齢者には肉体的に厳しいからだという。
そして、2年後に迫った2020年「東京オリンピック・パラリンピック」に関しては、選手村と設置予定である22会場内の飲食サービスは全て組織委員会が厳格なルールを作り、“間違いのないモノ”を供給していく。
要件は以下。
①食材の安全を確保するため、農産物の生産に当たり、日本の関係法令等に照らし適切な措置が講じられていること
②周辺環境や生態系と調和のとれた農業生産活動を確保するため、農産物の生産に当たり、日本の関係法令等に照らして適切な措置が講じられていること
③作業者の労働安全を確保するため、農産物の生産に当たり、日本の関係法令等に照らして適切な措置が講じられていること
さらに、この3要件を満たした上で推奨される事項は3つ。
①有機農業により生産された農産物
②障がい者が主体的に携わって生産された農産物
③世界農業遺産や日本農業遺産など国際機関や各国政府により認定された伝統的な農業を営む地域で生産された農産物
ここで注目したいのが、要件を満たした同じ農産物を比較した際には、「有機農業をより積極的に行なっているモノ」が優先されるという。
及川氏は「単に安全性だけではなく、環境にも配慮、労働安全、人権などにも配慮しなければいけない。サプラーヤーにルールを守らせた農産物が、調達されるカタチになっております」と説明。
また、有機農業の持続可能性について、「無理してやってはいけない。そういった意味では、緩やかなれど、やはり消費者と関係者が価値を共有化しながら、増えていくのが正しいやり方ですし、またその方が経営的にも農業的にも持続可能性が高まっていくのではないかと担当課長としては思っております」と意見を述べた。
2020年「東京オリンピック・パラリンピック」には世界から様々な人が来日する。及川氏も「有機農業の取り組みの契機になれば」と期待しているだけに、今後、有機農業の環境整備や取り組みも大きく変革していくかもしれない。
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