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大好きな化粧品で社会貢献! 「豪田ヨシオ部×ザ・ボディショップ」キラキラ部活イベントレポート

早稲田大学3年生 ぺき

2017.11.24 (金)

キーワードは「Think Globally, Act Locally」 関わる人すべてが幸せになるコミュニティトレードの仕組みとは?


▲見ているだけでもワクワクするクリスマス限定のコスメたち。会場は化粧品のほんのり甘い香りに包まれていました。
 
 去る11月15日(水)。豪田ヨシオ部の呼びかけによってメイクやおしゃれに敏感で、社会課題にも興味を持つ女子大生5名が集結しました。会場は日本でイギリスの自然派化粧品ブランド「ザ・ボディショップ」を運営する株式会社イオンフォレストの本社。乙女心をくすぐるポップでキュートな最新コスメがズラリと並んでいました。スタイリッシュに洗練されたオフィスに胸がときめく中、いよいよキラキラ部活のスタートです。 
 
 第1幕はザ・ボディショップ コミットメントの取り組みと実践についてのレクチャータイム! 社長室CRグループの橋本さんから「ザ・ボディショップ」ならではのコミュニティトレードや社会貢献活動についてたっぷりとお話を伺いました。
 

▲社長室CRグループの橋本さん。私が通う早稲田大学の授業に講師としてご登壇されたことも。
 
 みなさんは「ザ・ボディショップ」の創業者アニータ・ロディックさんをご存知ですか? 34歳の若さで「ザ・ボディショップ」を立ち上げたエネルギーと抜群の才能に満ち溢れた彼女。なんと、「馬でアメリカ大陸を縦断する」という夫の長年の夢を応援するべく、彼が不在の間、自らが生計を立てるための手段として化粧品ビジネスに踏み切ったのだそう。時代に先駆けて、「企業には世界をよくする力がある」というシンプルな発想と情熱を実践してきました。コミュニティトレードはそんな彼女の想いを象徴する「ザ・ボディショップ」ならではの取り組み。国単位ではなく、支援が必要な地域にいる生産者との取引を通じて、コミュニティ全体の発展をサポートしています。
 
 今回は特に私が感動した2つの事例をご紹介します。
 
 まず1つ目の地域はインドのテディ・エクスポート。なんとここは「ザ・ボディショップ」のコミュニティトレード取引先第一号です。当初は小さな泥壁の小屋で従業員5名から始まったコミュニティ。今ではなんと600人以上を雇用するサプライヤーとして、大きな成長を遂げました。
 私も今年の夏休みに2か月間留学していたインド(https://godabu.jp/world/3011)。急速な経済発展が進んでいるものの、男女格差や貧困など、解決しなくてはならない課題もまだまだたくさんあります。
特に男女格差や貧困を背景に、女性がセックスワーカーとして働き、病気に感染してしまう状況は深刻な問題。テディ・エクスポートではHIV陽性者や売春婦として働く女性を積極的に雇用し、職業訓練の機会を提供することで彼女たちの生活向上に貢献しています。
 スライドに映し出されたテディ・エクスポートで活き活きと働く女性たちの姿。そんな彼女たちの屈託のない笑顔の裏側には、想像を絶する過酷な過去がある人もいるかと思うと、胸を締め付けられる想いでいっぱいでした。そして同時に、逆境に屈しない女性たちの強さの背景には、コミュニティトレードを通して培った素晴らしい技術とそれに裏付けされた揺るぎない自信があることを知りました。
 
 職業訓練を通して昨日まで出来なかったことが今日は出来るようになる。
 取引を通して誰かの役に立てる。
 そんな日々の積み重ねが自信に繋がり働くモチベーションになる。

 
 就職活動を控えた私自身、テディ・エクスポートで働く女性のように努力を惜しまず、自分の仕事に自信を持ち、活き活きと働く社会人になっていきたいと思いました。
 

▲今まで知らなかったコミュニティトレードの世界。参加した女子大生の表情も真剣そのものです。
 
 そして2つ目にご紹介したいのはイギリスのノーフォーク・エッセンシャル・オイルズ。「先進国で支援が必要なの?」と思うかもしれませんが、イギリスでは日本と同様、地方での過疎化が深刻な問題。又、このコミュニティでは大規模な農業関連企業の進出により、家族経営の小規模農場が生計を立てることが厳しくなっています。
 そこでザ・ボディショップとの取引により従来の作物に加え、ハーブの生産に力を入れた結果、新たな収入源を得ることに成功。小さな農場が存続することで、イギリス伝統の田園地帯の景観の維持にも貢献しています。この事例を聞いたとき、改めて私は地域に根差したローカルな活動の大切さに気づきました。
「国」というひとまとまりで捉えると、豊かで支援など必要ないように思える先進国。ただ、そこで生きる人々と実際に話し、コミュニティと関わっていく中で初めて見えてくる問題があります。「ザ・ボディショップ」では生産地の様子をしっかり把握するべく、コミュニティ選定を担当する社員の方々が実際にサプライヤーのもとに足を運んでいます。
 
―実際に現地に赴き、そこで暮らすリアルな住民の声に耳を傾けることで、初めて問題の本質が見えてくる。
 
 世界規模で問題を考え、地域で行動する「ザ・ボディショップ」だからこそ実現できた事例だと思います。
 
「Think Globally, Act Locally」の精神を掲げ、コミュニティトレードをはじめ様々な社会貢献活動に取り組む「ザ・ボディショップ」。HIV・エイズの啓発活動や東日本大震災の被災地復興支援活動などその内容は多岐に渡ります。
 その中でも私にとって特に印象的だった取り組みが、化粧品の動物実験反対活動。安全性を確かめるため、動物を実験台として使用することに反対し、「ザ・ボディショップ」では創業間もない頃からキャンペーンや署名活動を実施しています。
 特に私がこのトピックで驚いたのは、化粧品開発のために、絶食させたマウスやラットなどに化粧品の原料となる化学物質を口から強制的に投与し中毒の上代や致死量を測る「急毒性試験」などの残酷な実験が今も尚行われているという事実。
「ドレイズテスト」と呼ばれるウサギの眼に化粧品の原料となる化学物質を点眼し続け、どのような刺激があるかを観察するなど、残酷な実験が今も尚行われているという事実。この時ウサギが手足で眼をこすらないように、頭だけ出る拘束器に入れられ、まぶたをクリップなどで固定されたまま72時間以上も痛みに耐え続けなければならないそうです。(出典元:NPO法人動物実験の廃止を求める会リーフレット)
 そして同時に、その現状を全く知らずに化粧品を購入していた無知な自分に憤りを感じました。
 日本では私のように化粧品の動物実験の存在自体を知らない人がまだまだ多くいるといいます。私自身、今回の部活をキッカケに署名活動など自分の出来るところからこの取り組みに賛同していきたいと強く思いました。
 
▼化粧品の動物実験反対を目指した署名活動への参加はオンラインでも行えます。
http://www.the-body-shop.co.jp/commitment/against-animal-testing.html
 

▲化粧品の動物実験ではウサギが使用されることが多い。その理由は「鳴かない」から。

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