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ペット殺処分の裏に超高齢社会の影! 家族単位での受け皿が必要

2017.09.26 (火)

 犬猫ペット殺処分に関して、日本の超高齢社会も少なからず影響を及ぼしていることが、「豪田ヨシオ部」の取材でわかった。
 
 総務省によると、65歳以上の高齢者人口は3461万人(平成28年度9月15日)で、総人口に占める割合は27.3%。また、総人口が減少する中で高齢者人口が増加することにより、2035年には高齢化率33.4%、実に3人に1人が高齢者となるとの推計を内閣府が発表している。
 
 すでに日本は「超高齢社会」に突入し、医療、年金、介護、老後などの様々な問題が懸念されている。その部分が犬猫ペットの殺処分とどのようにリンクしていくのだろうか?
 
 犬や猫を飼っている高齢者が老人ホームに入所しなければいけない場合、突然病気で倒れて入院した場合、または亡くなった場合、その飼っていた犬や猫の対応が問題視され始めているという。
 

人間だけでなく犬猫も長寿の時代

 

 
 公益財団法人日本動物愛護協会の廣瀬章宏局次長は、「飼うなと言っているワケではないんです。可愛いですし、人間にも元気を与える存在でもあります。ただ、自分にもしものことがあった時のために、しっかり受け皿を考えておいてほしいです。ライフプランを考えた上で、飼っていただきたい。飼い主に先に逝かれてしまった動物ほど可哀想なものはないんです」と訴えた。
 
 現在、医療の進歩と食べ物の質が向上しているため、犬や猫の寿命も長くなり、15〜20年生きる時代だという。
 
 高齢者がペットを飼えない状況に陥り、受け皿がない場合、保健所に連れていかれてしまい、最悪のケースでは殺処分となってしまう。ペットを飼うということは、自身だけだけではなく、家族にも密接に関わってくる問題だということだ。
 
 公益財団法人日本動物愛護協会では、飼う際にもう一度熟慮を促す、啓発ポスターを作成。独自のチェックシート「飼い主に必要な10の条件」を掲げている。
 

公益財団法人日本動物愛護協会より
 
1:住宅がペットを飼える状況にあること
2:動物を迎えることに家族全員の合意があること
3:動物アレルギーの心配がないこと
4:その動物の寿命まで(終生飼養)飼育する覚悟があること
5:世話をする体力があり、その時間をさけること
6:高齢になった動物の介護をする心構えがあること
7:経済的負担を考慮すること
8:必要なしつけと周囲への配慮ができること
9:引越しや転勤の際にも継続飼養する覚悟があること
10:飼えなくなった場合の受け皿を考えておくこと
 
 すでに犬猫を飼っている、またこれから飼おうとしている高齢者は、特に「飼えなくなった場合の受け皿を考えておくこと」を考え、家族と相談すべきだろう。

公益財団法人日本動物愛護協会

http://www.jspca.or.jp

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