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犬猫の殺処分数、全体の8割以上が猫! 1日に約153頭が命を亡くす現状 

2017.09.26 (火)

猫問題を解決すれば殺処分数は大幅に減少する

 

 
 次に、猫の殺処分数が多い理由について、「外飼い」と「不妊去勢が徹底されていないこと」を指摘した廣瀬氏は、「不妊去勢がされていない猫を外飼いにしていたり、不妊去勢をしていない野良猫から生まれた子供が殺処分されています。犬や猫は野生動物ではなく、人間が持ち込んだ動物なので、大元を辿れば、誰かが猫を捨ててそこから繁殖し、野良猫になった。ですので、人間が持ち込んだのであれば、人間が解決できる。猫の殺処分が減らせれば、課題解決につながる一歩だと思います」と語った。
  
 地域における野良猫問題は未だに根深く、時には深刻な住民トラブルにも発展する。その際には、行政や保健所の職員が当事者の間に入り、話をまとめることもあるという。
 
 「エサをやる以上は、糞尿の処理、個体数の管理などをして、周りの方との協力と理解を得て、責任を持ってやる。特に猫が嫌いな人から理解していただくにはしっかりした管理が必要」
 
 猫には子供を産む準備が1年に3回あり、不妊去勢していない野良猫を放っておくと、一組が1年で20頭以上に、2年後には80頭以上、3年後には2000頭以上に増えるとされている。
 
 公益財団法人日本動物愛護協会は、不妊去勢の普及啓発を積極的に行なっており、不妊去勢した猫たちを見分けやすくするために手術と同時に「耳カット」をお願いしている。協会としては飼い主のいない猫限定で、オスに5000円、メスに10,000円の不妊去勢手術の助成金を交付している。手術代は1時間ほどで終了し、その日のうちに退院できる場合もあるが、手術代は動物病院によりバラバラで、助成金内で収めることもできれば、そうでない場合もあるという。また、不妊去勢した猫には耳カットし、目印にするという。不妊去勢手術を施せば、発情もなくなり、病気も減らせる効果もあるようだ。
 
 廣瀬氏は「世の中から不幸な犬や猫がいなってほしいです。犬や猫だけではなく、動物に関して、命ある大切なものだと思って、大切に飼っていただきたい。正直、私どものような協会の仕事がなくなれば、いいと思いますよね。そのためには、我々も必死で活動していきます」と力強くコメントした。

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