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身近に潜む貧困問題と対処法…大学生の奨学金問題とブラック企業にも迫る!

2018.03.27 (火)

 こんにちは! 豪田ヨシオ部インターン生のマスです!

 最近、新聞やテレビで「女性の貧困」や「子どもの貧困」、「障がい者の貧困」、「高齢者の貧困」など、様々な角度からの貧困が報じられているように思います。

「子どもの貧困」では、子どもの貧困対策センター「公益財団法人あすのば」が、貧困世帯の7割において経済的理由で子供が塾に通うのを諦めなければならないという調査を公表しました。また、「高齢者の貧困」では、国立社会保障・人口問題研究所が、2040年には65歳以上の独り暮らしが男性で5人に1人、女性は4人に1人へ増えると推計したことで、単身高齢者による貧困の増加などがクローズアップされています。

 そこで私は今回、国内の貧困支援事業を行なっている「認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい」の理事長・大西連さんに、お話を聞いて参りました!
 

ホームレス支援から表面化した新たな問題 

 
 今回取材させていただきました「認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい」は2001年に設立し、2014年に認定特定非営利活動法人として東京都より認定されました。主な事業は「入居支援事業」「生活相談・支援事業」「交流事業」「広報・啓発事業」の4つであり、その中でも、根幹をなすのが「入居支援事業」です。

 2001年頃から、東京都が国に先駆けて「ホームレス支援」事業をスタート。この事業は、東京都が無料で寝泊まりできるシェルターを作り、ホームレスの方がそのシェルターに入居するという仕組みで、シェルターに入居すると、無料で寝泊りができることだけでなく、“住所を持つことできる”というが最大のメリットだったそうです(滞在は原則2ヶ月)。当然、住所が定まれば、労働者として働くことができ、収入が得られる。さらには、自身で貯金もできることから、課題を解決する有効的な仕組みだったようですが、現場レベルでは、別の問題が表面化していたようです。
 

どんな疑問にも答えてくれた「もやい」の大西理事長。
 

「アパートを借りる際に、保証人がいないため入居できなくて、困った人が沢山いました。当時、民間の保証会社はほとんどなかったため、仕事や固定収入もあり、敷金礼金を払える初期費用もあるのに、アパートに入居できない。東京都に保証人になるよう頼みましたが、答えはノー。そこで『もやい』が、保証人の請け負い活動を始めました」

 しかし、活動を続けていくうちに、さらに新たな問題に直面。

「もやい」が保証人支援を行い、実際にアパートに入居した後、「仕事を辞めた」「解雇された」などの雇用問題や、「職場以外に誰ともコミュニケーション取れる相手がいない」といった孤立の問題、また高齢者の中には、“精神的・肉体的な衰えで働きたくても働けない人”の問題も明らかになったそうです。

「もやい」はこの問題に対して、「居場所作り」の活動も行なっていましたが、ここで「ワーキングプア」や「ネットカフェ難民」の存在を知るようになったとのことです。

 

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