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LGBTの子供若者をバックアップ! LGBT支援団体「ReBit」の活動に迫る!! 

2017.11.29 (水)

「LGBTもありのままでオトナになれる社会へ」をキャッチコーピーに掲げ、LGBTの子供若者を応援している特定非営利活動法人「ReBit」(2014年設立)。代表理事を務める藥師実芳(やくし・みか)さんは、女性の身体で生まれ、男性と自認するトランスジェンダーである。LGBTの子供若者を応援し、理解普及活動を行っているが、その中で主な軸は4つある。

 1つ目は、「LGBT教育」。「ReBit」では、小学校、中学校、高校、大学、教育委員会、内閣府で、生徒や教職員、担当者に向けたLGBTの理解普及を促す研修を実施。LGBTの大学生や20代を中心に約400名が講師を務める。去年の研修実績は、早稲田大学、群馬大学、埼玉県立上尾高等学校、横浜市立日限山中学校、奥多摩町立氷川小学校、東京都中学校長会、神奈川県教育委員会など163回。年々、研修を実施する機関が増えている。

 そして2つ目は「教材開発」。LGBTについて教員が基礎知識を理解し、授業の中で多様な性についての正しい情報を子供達に提供し、LGBTの理解者である「アライ先生」となるまでをワンストップで支援する中学生向け教材「Ally Teacher’s Tool kit」を提供。他にも教員向け研修用DVD「先生にできること〜LGBTの教え子たちと向き合うために〜」(2012年)、教職員向け冊子「男・女だけじゃない! 先生がLGBTの子どもと向き合うためのハンドブック」などの教材を制作。行政と出版社と連携して4万部を超える教材を制作している。

 3つ目は「LGBT成人式」。2011年度より東京都世田谷区を中心に毎年開催。2016年度までに全国16地域で計50回開催している。「成人式」にはLGBTの人だけでなく、その友人、家族などが出席し、これまでに約5000名が参加。

 藥師さんは「地元でカミングアウトできない、着たくない晴れ着を着なければいけない、LGBTが原因でイジメを受けた…そういった理由があり、地元での成人式に出席できないというLGBTの人も少なくありません。各地域で胸を張って大人になれる日をつくりたい」と「LGBT成人式」を実施している理由を明かした。

 4つ目は「LGBT就活」である。LGBTに特化した就活サイト「LGBT就活」の運営、企業に向けた研修を実施している。これまでの企業研修は合同研修も含めると200社、昨年は50回ほど実施。藥師さん自身もキャリアカウンセラーであるため、これまでに1500名ほどの就活生の支援をしている。
 

 
 「僕らのミッションは、LGBTの子供たちもありのままで大人になれるよう、成長の各ステージを応援することです。だからこそ、教育や地域、就活などに力を入れています。まだまだ、小さなチカラかもしれませんが、継続的に発信を続けることが重要だと考えています」

特定非営利活動法人「ReBit」

http://rebitlgbt.org

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